Nature Methodsに掲載された研究は、Ca2+ BioLuminescence Activity Monitor(略称CaBLAM)という分子ツールを紹介しました。CaBLAMの開発はUniversity of California, San DiegoのNathan Shanerが主導し、単一細胞や亜細胞レベルの活動を高速で捉えることができます。マウスやゼブラフィッシュで有効で、外部の照明を使わずに数時間にわたる記録が可能です。
従来の蛍光法は外部から光を当てる必要があり、フォトブリーチングや光毒性、さらにレーザーや光ファイバーなどの機材が必要でした。生体発光は酵素が分子を分解して内部から光を生じるため、これらの課題を避けられます。暗い背景で発光が目立ち、散乱のある組織内でも観察しやすい点も利点です。実際に研究では蛍光法では難しい5時間連続の活動記録が示されました。
Bioluminescence Hubは2017にBrown Universityで立ち上がり、神経系の光応答ツール構築を目指してきました。センターは近接する細胞間で光を伝える手法や、カルシウムに基づく活動制御の設計など他のプロジェクトにも取り組んでいます。
少なくとも34人の研究者がBrownやCentral Michigan University、UC San Diego、UCLA、New York Universityなどから参加しており、資金はNational Institutes of Health、National Science Foundation、Paul G. Allen Family Foundationから提供されています。
難しい単語
- 生体発光 — 生きた生物が内部で光を出す現象
- フォトブリーチング — 蛍光色素が強い光で徐々に消える現象
- 光毒性 — 光が生体に害を与える性質
- 散乱 — 光があちこちに広がる現象
- 酵素 — 生体内で様々な化学反応を助けるたんぱく質
- 資金 — 研究や活動を続けるために使う金銭
- 活動制御 — 細胞や個体の活動を調整すること
ヒント:記事中の強調表示された単語にマウスオーバー/フォーカス/タップすると、その場で簡単な意味が表示されます。
ディスカッション用の質問
- CaBLAMのような生体発光ツールが長時間記録できることは、神経活動の研究にどんな利点をもたらすと思いますか?理由を述べてください。
- 外部照明や高価な機材が不要になることで、実験の実施方法や安全性はどう変わるでしょうか?具体例を挙げて説明してください。
- 複数の大学や財団が参加している共同研究の利点と課題について、この記事の内容を踏まえてあなたの考えを述べてください。