木曜日(12 December)に開かれたSciDev.NetとCABIのオンライン円卓会議で、ワンヘルス監視の研究と実践への移行が議論されました。One Health HubがJuno Evidence Allianceを通じて主導したOne Health Horizon Scanning報告では、5つの研究優先分野が示され、分野間でデータと行動を結び付ける統合監視が最も緊急とされました。
討論では、多くの国が既に人間・動物・植物・環境の大量のデータを持っている一方で、それらはサイロ化し、不均一で意思決定と結びついていないと指摘されました。参加者は、監視そのものよりも、それを運用可能にして意思決定に直結させることが優先だと述べました。
発言者らは、監視を地域コミュニティの現実に合うように機能させ、農業や生態学的要因も統合する必要があると強調しました。専門家は分野や国を越えて機能する監視システムへの投資を求めました。
難しい単語
- 監視 — 問題や状況を注意して見守ること監視そのものよりも, 監視を地域コミュニティの現実に合うように機能させ
- 統合監視 — 複数の情報をまとめて見る仕組み統合監視が, 統合監視が最も緊急
- サイロ化 — 情報や組織が別々に分かれることサイロ化し
- 意思決定 — 何をするか決める活動や過程意思決定と結びついていない
- 実践 — 学んだことを実際に行うこと実践への移行
- 結び付ける — 二つ以上を関係やつながりにすること結び付ける統合監視
- 地域コミュニティ — 同じ地域に住む人々の集まり地域コミュニティの現実
- データ — 観察や測定などの情報や記録大量のデータ, データと行動を結び付ける
ヒント:記事中の強調表示された単語にマウスオーバー/フォーカス/タップすると、その場で簡単な意味が表示されます。
関連記事
太平洋北西部の30年研究で多くの鳥が耐性を示す
Benjamin Freemanらの再調査で、バンクーバー近郊の山地を対象にした30年の「スナップショット研究」が、多くの鳥が予想より気候変動に強く、個体群は安定または高標高で増えていると示しました。
採血不要の10分で分かるウェアラブル抗体センサー
ピッツバーグ大学の研究者が、採血をせず間質液で抗体を測る小型のウェアラブルセンサーを開発しました。SARS-CoV-2やH1N1の抗体を検出でき、研究はAnalytical Chemistryに掲載されました。
ガーナで増えるカシューアップル活用と若者支援
ガーナの男性はカシューアップルの果肉ジュースを売り、大学の借金を返しました。MA-CASHという取り組みで若者に加工技術や保存法を教え、廃棄を減らす活動が広がっています。
ヒンドゥークシュ・ヒマラヤ地域の氷河湖決壊
ヒンドゥークシュ・ヒマラヤ(HKH)では氷が急速に失われ、氷河湖が増えています。氷河湖決壊洪水(GLOF)は人命や家屋、インフラに大きな被害を与えます。
エピレグリンとEGFR–STAT1経路が示す線維化治療の新方針
イェール大学の研究で、エピレグリンを標的にする抗体と、EGFRからSTAT1へ至る経路の重要性が示された。両研究はさまざまな線維化疾患に対する新しい治療戦略を提案する。